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Web マガジン「まごのて通信」第 2 号
ネットブックでシステム構築

2009.4.16 (木)

「ハードウェアはなるべく安く上げたい……」

前回は、型落ちの Windows 98 パソコンで稼動する小さなシステムをご紹介しました。前回のシステムは 1 台のパソコンで完結するシステムでしたが、ネットワークを経由して複数台で使用するシステムの導入をお考えの方もいらっしゃると思います。システム導入のためにパソコンを何台も用意するとなると、1 台当たりの費用が気になりますね。

パソコンは安くなったとはいえ、安いに越したことはありません。必要十分な機能や速度があり、そこそこの値段で買えるパソコンとして、ネットブックを検討対象に入れてみてはいかがでしょうか。

格安ノートパソコン、「ネットブック」とは?

ネットブック

皆さんは「ネットブック」と呼ばれるノートパソコンをご存じですか? 国内メーカー製のノートパソコンは市価で 10 万円台前半から 30 万円程度しますが、ネットブックは 5 万円前後で新品を買うことができます。その価格帯から、俗に「5 万円パソコン」とも呼ばれています。

5 万円パソコンは、その安さの代償として、主に 2 つのハンディを背負っています。処理速度が現在主流のパソコンに比べて遅いこと、そして画面が縦に狭いことです。

現在主流のノートパソコンは、B5 サイズの軽量ノートで 1024 × 768 ドット、もう一回り大きな A4 サイズでは 1280 × 1024 ドットが標準的な解像度ですが、ネットブックでは 1024 × 600 ドットという変則的なサイズが一般的です。機種によっては縦が 576 ドットとさらに狭いものもあります。

数字だけではピンと来ないと思いますので、下の図をご覧ください。1280 × 1024、1024 × 768、1024 × 600 の 3 枚のデスクトップを重ねてみました(縮小率 50%)。画像をクリックすると原寸大で表示します。

3 種類の解像度比較

また、ネットブックは画面が狭い割に、本体はさほど軽くありません。また、バッテリーが 3 時間程度しか持たない機種もあります。

ビジネスには高性能なパソコンが必須だという「常識」から考えると、遅くて狭いネットブックを自社のシステム端末にするなんて論外でしょうか?

発想の転換で、ネットブックを味方につける

遅い遅いと言われているネットブックですが、実用に耐えないほど遅いわけではありません。ネットブックの遅さを痛感するのは、DVD 鑑賞や「ユーチューブ」などの動画共有サイトを利用する動画再生のときです。一般のビジネス用途においては、今店頭で売られているパソコンはそれなりに快適に動きます。

バッテリーの持ちが悪くても、見た目ほど軽くなくても、オフィスのコンセントから電源を取る分には何の問題もありません。むしろ、小さい分だけ机が広々使えていいくらいかもしれません。勤務終了後は、オフィスにある鍵つきのキャビネットやロッカーにサッと片づければ、盗難対策にもなります。

画面が狭ければ、システムを設計する際に狭い画面でも問題なく操作できるような画面構成を考えればいいのです。だって、自社専用のシステムでしょう? 「縦 600 ピクセルで収まって、なおかつ快適に使えるシステム」をお望みなら、それを叶えるのが我々システム屋さんの仕事ですから。

「狭くて遅い」というデメリットも、社員が勤務中にネットで遊びづらいという面ではよいかもしれませんね、ってこれは少し後ろ向きの理由ですが。

狭い画面のいいところ

広い画面をめいっぱいに使ったシステムは、しばしば使いづらいものになります。下の画面をご覧ください(クリックで拡大)。

広大な入力フォーム

これはちょっと極端な例ですが、広い画面に入力項目やボタンなどがぎっしり並んでいて、パッと見た瞬間に何をすればよいのか分かりにくいシステムはよくあります。入力すべき項目がたくさん必要であるにしても、種類ごとにページを分けることで 1 画面当たりの入力欄を減らして、より使いやすいシステムにすることができます。

小さな入力フォーム

上のフォームは高さが約 540 ピクセルで、画面の狭いネットブックでもはみ出さずに表示できます。1 画面の入力項目が少ない分、「この画面で入力するべきものは何か」が明確になり、入力ミスを減らすことにも貢献します。

そもそも、「縦 540 ピクセルって、結構広いな」と感じられた方も多いのではないでしょうか。上手な画面設計をすれば、狭い画面でも十分使いやすいアプリケーションを作ることができます。これが例えば Excel だと、画面の上部にごてごてと並ぶツールバーや数式バーに貴重なスペースを奪われてしまいます。Excel のお話は、次回改めてお話ししようと思います。

ツールバーと数式バー

「ハードウェアの性能に合わせたソフトウェアを作る」なんて、本末転倒だと感じるかもしれません。しかし、自社システムがそもそも「自社の業務に合わせたソフトウェア」なのですから、狭い画面に特化したシステムを作ることはそう特別なことではありません。将来、広い画面の PC に買い換えたときでも、狭い画面用に作られたシステムは使えますしね。

安価なネットブックを使ったシステム、貴社の業務との相性はいかがでしょうか。

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